■ B-29墜落現場 ■
仕事で良く通る道沿いに新しい観光案内板が立った。
綺麗な色使いとポップな感じの絵で描かれているそれは駐車場をはさんで奥の方に立てられていたし
地元と言う事もあり、大抵の所は知っているので、あえて見ようとも思わなかった。
ある時、停車しなければいけない用があって、その駐車場へ車を止めた。
用がすんで車を動かし駐車場の出口へ向かう途中で、あの案内板の前を
低速で横切った。ちらりと見た目に飛び込んできた文字・・・
「B29墜落跡地」
通り過ぎたが、次の瞬間、ブレーキを踏んでいた。バックして案内板まで
戻った。確かに「B29墜落跡地」と書いてある。まったく知らなかった。
そんな場所がこの近くにあったとは・・・ショックだった。
仕事は、少し時間の余裕があったので、行ってみる事にした。
いや、どうしても行っておきたかった・・・
幹線道路から山道に入り(ここは幹線道路自体が山道なのだが)10分ほど走ると
それらしい場所に着いた。観光案内板のおかげだ。
良く見ていないと、通り過ぎてしまうような看板?が道端に立ててあった。
実は一回、通り過ぎてしまった。B-29爆撃機 墜落の内容が書かれてある。
実機の写真も貼ってあった。昭和20年か・・・どういう年であったのか、あえて
書く必要もないだろう。
B-29。日本人ならば、飛行機オタクでなくとも知っている確率が高い米軍の爆撃機である。
そのB-29が、この山に墜落したのだと言う。説明を読んでみるとエンジントラブルなどではなく撃墜されたとわかった。
小牧から飛び立った第55戦隊 代田 実 中尉搭乗の「飛燕」に体当たりの特攻を受けたのだ。
代田 中尉はパラシュートで降下し救助されたが負傷しており翌日、亡くなった。
看板から上の土手を歩いて上がって行くと「機体搬出賂」と書かれたクイに出くわした。
さらに、その向こうにある竹藪に同じようなクイがあるのが見えた。
まさに、ここが墜落地点だった。山林なので地形は当時とさほど変わっていないだろうと推測する。
民家もすぐ近くに何軒かあった。