U.S.Naval Communication Station
以前から気になっていた場所がある。 仕事中に良く通る所にそれはあった。
愛知県刈谷市にある 依佐美送信所 である。
戦前よりその存在を巨大なアンテナをもって周辺地域に知らしめてきた。
戦時中は日本海軍の管理下にあり、あの「新高山 登レ 一二○八」を送信したとされている。
アンテナ群は、高さ 250M × 8基のとてつもない施設であった。
であった。と過去形になっているのは、平成 9年にアンテナはすべて撤去され、現在はその姿を見る事ができないからである。
当時(アンテナ撤去前)を振り返って・・・
自分の住んでいる町からは安城市を挟んでかなり離れた場所にあるのだが、視程の良い日は自宅からでも
肉眼でその姿を確認できた。・・・地元に高層ビルがない証拠でもあるが(笑)
送信所に関する歴史的な考察など自分から調べる気もなかったが、余りにも巨大な設備だけに
ぼんやりとではあるが、その役割、建設の経緯、方法などがどうであったのか気になっていた。
このアンテナ群の中心を幹線道路が貫いて通っている。
何度となく、その道を車で通り上空に張られたワイヤー(アンテナ本体)を見上げたものだった。
道路からは東側に4基、西側に4基 アンテナが見えるがどれも基礎部が周囲の田畑の中に点在しており
なかなか近くで見る機会はなかった。
送信所の本館は少し離れた所にあり、かなり古いデザインの作りで、すぐにそれとわかる建物だ。
写真では見にくいが、高電圧を絶縁するためのブッシング(碍子)が壁面に出ているのがわかる。